シナリオ案「竜馬が行く」
坂本竜馬が暗殺されなかったら!?
【ディーヴァの目的】
1867年（慶応三年）11月 近江屋の襲撃事件を生き延びた坂本竜馬は
亀山社中を発展させ、以前に言っていたように「世界の海援隊」を組織して
大規模な貿易を行いました。その結果、日本の科学技術・政治・文化は欧米の長所を
取り入れて急速に発展していきました。
このまま順調に進めば、新たな歴史が生まれるでしょう。
歴史のカギを握る坂本竜馬を暗殺することが、ディーヴァの目的です。
【舞台】
年号は明治ではなく、明路７年（1874）。貿易で正統歴史よりも早く発展した日本。
もしかしたら、共和国制度が導入されて大和共和国になっているかもしれません。
ガス灯や京都大阪間の蒸気機関車などいろいろな科学立国政策の成果があります。
京都では正統歴史よりも１０年、２０年早く造られた琵琶湖疎水、
インクラインの舟輸送鉄道、水力発電所もあります。
漫画などで描かれる明治時代を基準に、19世紀末から20世紀初頭の技術レベル
を混在させた世界にすると面白いでしょう。
政府の要職に就いている桂小五郎（41）や、気ままな隠居生活を送っている勝海舟（51）
を登場させてもいいでしょう。警察関係者と接触があれば、藤田警部補（斎藤一）を
使うのも一興です。
【シナリオ展開】
世間の評判では、文明の発展はすべて坂本竜馬と亀山社中の影響とされます。
この評判を聞けばディーヴァの狙いが想像できるでしょう。そして、ドラゴンマークが
出現した時期に、坂本竜馬（39）が新造蒸気鉄船の艦長として出航する予定というニュース
があります。ドラゴンマークはなんとか坂本竜馬と接触をもって、暗殺を阻止しなければ
なりません。
敵として登場するのは、正統歴史通りに悲劇的末路を迎えたはずの新選組隊士という可能性もあります。
端末を埋め込まれて戦闘本能だけで戦う者か、あるいは、死の淵から無理矢理に蘇生させられた者か。
【参考資料】
明治時代ものといえば、小説では『幻灯辻馬車』ほかの山田風太郎氏の明治モノ作品群が
あります。歴史上の著名人の知られざるエピソード的に意外な登場場面に出す手法は、
歴史シナリオの参考になります。また、漫画・アニメでは『るろうに剣心』が有名です。
他にも新選組関連の資料や、明治時代の科学技術史は興味深いものがあります。
京都市民なら意識する・しないに関わらず上水道で恩恵をうけている琵琶湖疎水の
工事エピソードを描いた『京都疎水物語』は、当時の教育情勢を描いた部分でも意外と
参考になるかも。