シナリオ案「カミカゼ1281」

蒙古襲来のとき神風が吹くのか!?

【ディーヴァの目的】
　北条時宗を執権とする鎌倉幕府が日本を治めていた時代、1274年（文永十一年）モンゴル帝国いわゆる蒙古軍が北九州地方を攻めました。この時は暴風雨によって多数の船が沈んだため、蒙古軍は撤退したとされています。そして、７年後の1281年（弘安四年）、蒙古軍は再び日本へ攻めていきました。歴史の教科書は二度目も暴風雨があったとしていますが、異歴史世界ではどうなるのでしょうか。
　神風は二度も吹きません。ディーヴァは人工的な神風を発生させて、蒙古軍を敗走させようとしています。そして、日本人に神風への信仰を持たせようとします。

【舞台】
　弘安４年（1281）。北九州地方では襲来に備えて防備を強化しています。 この世界では、防御のために集められた武士たちや作業する者たちの他に、怪しげな新興宗教組織が「神風招来」と唱えながら布教活動を行っていたり、神風さえ吹けばと他力本願な領民などもいます。そんな中に本意か不本意からか元に協力している高麗人の密偵も入り込んでいる可能性もあります。
　日本の将来を憂えている日蓮和尚と出会うかも知れません。

【シナリオ展開】
　発祥時に弱小宗教だった神風教団は最近になって勢力を伸ばしています。世その中心にいる黒衣の女の噂を聞き込んだり、あるいは行列について行けば彼らの寺院で遭遇するかもしれません。彼らは別世界から持ち込まれた魔法装置を使って台風を発生させようとしています。そのために潜在力の強い少女を何人も巫女として連れて行き、魔力源にしています。
　魔法装置は上空にあるため、空中戦力があれば直接破壊する方法もありますが、なければ地上の魔力源を潰すしかありません。何処にあるかを探る必要があるでしょう。調査をしていくうちに同様の件を探っている密偵と出会うかもしれません。複雑な感情を抱く高麗人と協力することはできるのでしょうか。

　魔法装置を破壊し、少女たちを救うことはできるのでしょうか？
　首尾良く魔法装置を破壊したとして、神風が吹かなければこの国はどうなってしまうのでしょうか？ 　
　敵として登場するのは、古代魔法帝国の気象魔術師という邪悪尖兵の可能性もあります。元軍、高麗軍、鎌倉幕府、様々な勢力の思惑が交差するだけに、どこと敵味方になるかによっても展開は変わるでしょう。


【参考資料】
　2001年の大河ドラマ『時宗』を見ていて考えたシナリオです。ドラマが役に立つかどうか・・・。
　気象コントロール装置としては『ウルトラマンガイア』に「天界」というそのものズバリ台風を起こす敵が登場しました。「ソードワールドRPG」のシナリオ集にも古代魔法帝国の気象装置をネタにしたものがありました。（「砂漠の守護者」だったかな。）

　しかし、このシナリオは異歴史の可能性では、元寇が失敗しない可能性になるわけで、元側から見れば大軍が事故死しなかったということになるけれども、日本側から見ればさらなる悲劇の幕開けになった可能性もあるわけで。悲劇回避が中心のドラゴンマーク表シナリオから見れば異質な展開になるでしょう。
　実際にプレイしたときも、ディーヴァの目的は阻止したけれど、これで良かったのだろうかという感想がありました。