“自由”の神ファラリスの暗黒司祭ファダラス（蟻人）
異端とされる信仰の正当性を立証し、布教するために戦う。前回（４年前）の優勝者も暗黒司祭であったため、優勝候補一人にあげられる。前回優勝者ヴィクトルの弟という裏設定がある。
＃プレイヤーは、マルチゲーム的シナリオを好む蟻人氏。戦後生まれなのに黒歴史に詳しい逸材でもある。今回のシナリオにガンダムファイト的戦術は通用するだろうか。
異国の軽戦士アラヤ（DAWM）
魔法王国の勢力の及ばない異国の土地からやって来た。実は、破魔の邪眼を持つ暗殺者である。密かにブレイド伯爵の暗殺を請け負っている。
＃プレイヤーは、若さ溢れるDAWM氏。これまでのセッションでは、強敵に真っ向から立ち向かう戦士系キャラクターが多かったが、今回どうなるか。
ダークエルフのリューネ・ミストス（KK）
優秀な魔術師がダークエルフの愛人に生ませたハーフエルフ。母を捨てた父親を憎み、それが魔術師全体への憎悪となっている。全ての魔術師たちに復讐することを望んでいる。
＃プレイヤーは、3カ月前に始めた初心者のKK氏。経験豊富な先輩を相手にどう立ち回るのか。
謎の男ガンツ（gene）
カストゥール王国でも将来を有望視されていた魔術師だった。しかし、10年前に弟ブレイドの陰謀により失権し追放された。魔力の塔ともつながりも断たれ、高度な魔法も使えない。かわりに、数少ない魔法を「拡大」する技術を編み出した。ミラージュの諫言によって、闘技に参加した。
＃プレイヤーは、プレイヤー最年長のgene氏。数々のシナリオを、ＧＭの思いもよらない知謀により切り抜けてきた策士である。その老獪さはどう発揮されるか。
NPC紹介
挑戦者のライバルである残り４人
蛮族の戦士オルソン
部族一の戦士であり、いったん暴れ出したら
戦闘後には敵味方誰も残らないと言う。
蛮族の戦士リュウガ
強さを追い求めることが生きがい。
「竜のように強くなる」と口癖のように言っている。
神官戦士ブライス
ファリスへの信仰から魔法王国の政策に異を唱えて反体制活動をして投獄されていた。今回は特赦により出場。槍の達人だという。
弓使いドラグノフ
蛮族の狩人。野外活動のエキスパートでもある。８人の中で唯一人、弓を持ち込むが誰も文句をつけない。
ゲームを主催する４人の魔術師
賦与魔術師ブレイド伯爵
魔獣研究者ダイアナ公女
幻術師ミラージュ
占術師スターシーカー導師
８人の挑戦者が孤島で戦う。
中央エリアにいるデーモンを倒し、アミュレットを持ち帰った者が勝利者となる。
勝利者は１人。同点の場合は闘技場で決勝戦を行う。
勝利者は自由と、望む報酬を得る。勝利者の後援者は、今後３年間の太守となる。
孤島で競技者が全滅した場合は、翌年に再戦を行う。
挑戦者には魔法の剣、革鎧、保存食、治癒薬２個、魔晶石などが支給される。
制限時間２日間を過ぎると、魔法生物マーダーディスクが孤島に放たれて、
挑戦者たちを光線で撃ち殺す。
島から逃亡したり、不穏な行動をとると、左腕（心臓直近）の腕輪に付いた
強化炎晶石が爆発して挑戦者は死亡する。
孤島は５Ｘ５の２５エリアに分けられる。
| A1 | A2 | A3 | A4 | A5 |
| B1 | B2 | B3 | B4 | B5 |
| C1 | C2 | C3 | C4 | C5 |
| D1 | D2 | D3 | D4 | D5 |
| E1 | E2 | E3 | E4 | E5 |
挑戦者たちはルール説明を受けた後、テレポーターから島の任意の位置に移動した。
「今日は、ちょっとダンジョン・アタックしてもらいます。 自由と報酬を賭けて、最後の一人になるまで明るく元気に戦ってください。」
【１日目 朝】第１ターン
ファダラス：南西の端 E1に登場した。野生の熊に遭遇し、軽く撃破。８レベル戦士の敵ではなかった。
アラヤ：北西A1に登場した。黒い犬を見かけるが、危険を感じて接近を避けた。
リューネ：北東A5に登場した。幸運にも、木陰で２つの武器を発見する。以前の挑戦者が落としていったのであろうか。ハリセンは置いておき、ミスリルナイフだけ持っていく。
ガンツ：南東E5に登場した。無人の小屋を発見するが、危険を避けて入らず迂回した。
【１日目 昼】第２ターン
ファダラス：E2に移動。森でユニコーンを見かけるが、逃げられてしまう。
アラヤ：A2に移動。荒れ地でミュータントモンスターに遭遇。装備品の形状から、前回挑戦者のなれの果てと気付く。軽く倒して、モールと謎ポーションを見つける。重すぎて使えないのでモールは捨てておく。
リューネ：A4に移動。小川を見つけ、軽く休憩。水を補給する。
ガンツ：D5の草原に移動し、ケンタウロスと遭遇する。まずは争いを避けて話を聞こうとする。人間を信用していない風だったケンタウロスだが、ガンツの腕輪から、ゲームの挑戦者であることを知って語り始めた。彼は、前回の脱落者にして生き残りであった。強気に出たガンツは、ここで戦うか、自分に協力するかの選択を迫り、交渉して情報を得ることに成功する。しかも「シェイプ・チェンジ」で姿を変え、ケンタウロスになりすます。
【１日目 午後】第３ターン
ファダラス：中央に近いD2へ。ライバルの１人、戦士オルソンと遭遇した。好戦的な雰囲気に危険を感じ、戦いを避けてE2へ戻ることにした。
アラヤ：中央に近いB2へ。スフィンクスと遭遇。喰われたくない一心でアラヤは謎かけに挑戦する。スフィンクスは言う「汝に問う。小さき力を大きく束ねるもの。成長は遅いが、大きく育てば大逆転をもたらす勝利の鍵ともなる。それは何か？」 アラヤは「愛」と答える。「ならば、それを証明して見せよ」と言って、スフィンクスはアンチマジックワンドとミスリル腕をアラヤに預けた。 （出題側は友情、仲間などの解答例を考えていた。）
リューネ：外周部を移動してA3へ。大サソリと遭遇。戦士でもあるリューネは精霊魔法を使わずに大サソリを倒す。しかし、軽く負傷した。
ガンツ：中央に近いD4へ。ライバルの１人、神官戦士ブライスと遭遇。ケンタウロスの外見に対して、ブライスは「魔獣死すべし」と問答無用で攻撃を仕掛けるが、ガンツは脚力を生かして逃亡した。
【１日目 黄昏】第４ターン
ファダラス：海岸沿いを移動しE3へ。洞窟を発見し、野営の準備を始める。
アラヤ：B3、森エリアでミノタウロスと遭遇。魔斧とプレートアーマーを装備し、通常よりも強力な個体だった。苦戦の末に倒せたが、ポーション２個を使い切って満身創痍となった。 さらに人の来る気配を感じて、木陰に身を隠す。
リューネ：B3、ミノタウロスの死体を発見。誰が殺したのか、と検分を始める。そこにアラヤが現れた。ミノタウロスを一対一で倒したアラヤの実力を認め、一時同盟を組むことにする。同盟の証として、リューネはミスリルナイフをアラヤに渡した。
ガンツ：中央に近づきD3へ。ライバルの１人、リュウガと遭遇。ケンタウロスになりすましているガンツは「自分は前回の生き残りで、デーモンの下僕として生きている。」と語り、強敵との戦いを望むリュウガの案内役になる、と口八丁で仲間になった。
【１日目 宵の口】第５ターン
ファダラス：E3、海岸の洞窟で野営。
アラヤ＆リューネ：B3の森で見張りを交代しながら野営。
ガンツ＆リュウガ：E3へ。ファダラスと合流、お互いに余計な消耗を望まないという利害が一致して一時的に仲間になった。
【１日目 深夜、未明】第６ターン、第７ターン
ＰＣは全員休憩していた。 闇の中、デーモンの館へ先行する一人の影が。
【２日目 夜明け】第８ターン
ファダラス＆ガンツ＆リュウガ：D3へ。バグベアードと遭遇。 リュウガが竜司祭の能力を発揮し、部分変化して戦うが一進一退の攻防が続く。 そこへ、ファダラスが加勢して一刀両断に。強さを見せつけた。 バグベアードの体内に隠されていた小盾とブラッドソードを入手した。
アラヤ＆リューネ：中央C3エリアへ。デーモンの館の手前で戦士オルソンと遭遇。オルソンの様子に不審を感じたリューネは「センス・オーラ」で視た、すると、怒りの精霊ヒューリーが憑いていることに気付いた。つまり、バーサーカーである。下手に出て戦いを避け、オルソンに先行させた。２人は、その後ろから館の中へ入っていく。
【２日目 朝】第９ターン
ファダラス＆ガンツ＆リュウガ：中央C3エリアへ。 館の前で神官戦士ブライスと遭遇。鎧化の魔槍や加速の指輪などを装備した相手であったが、３対１で倒した。そして、魔槍と指輪を奪い取った。
アラヤ＆リューネ：C3エリア、デーモンの館。 奥の間へ一人で突っ込んで行った戦士オルソンは落とし穴で奈落に落ちた。アラヤはその様子を部屋の外で伺っていた。２人ではデーモンに勝てないだろうと、いったん、館の外へ出た。そこで、ライバル３人と遭遇した。
［ブライス死亡、オルソン脱落、残り６人］
【２日目 真昼】第１０ターン
５人で協議し、アイテムの交換などを行った後、館内へ侵入する。 トラップを警戒しつつ奥の間に入り、入口付近にとどまったままデーモンと対峙する。いや、その容姿は人間であった。その男、ヴィクトルは前回優勝者だった身上を語った。前回の優勝のあと、一時的に自由を得たが、再び捕らえられ魔獣研究の実験台にされた、と。スキを見て、瞬間移動のアミュレットを奪ったけれど、移動した先はこのデストラップ島だった。だが、もう戦いに飽きた様子も見せる。ファダラスが兄との再会を思う間もなく、ヴィクトルはアミュレットの瞬間移動能力を発動し、館外へテレポートして戦闘体制に入った。
リュウガが竜司祭の本領発揮でレッサードラゴンに変化し、デーモン・ヴィクトルを鉤爪・鉤爪・牙の３連攻撃で撃沈した。次に、ファダラスやリューネを襲う。 館付近では、ガンツがケンタウロスの姿のまま日和見していた。 ８人目のライバル、射手ドラグノフはデーモンに洗脳されていて、館から挑戦者たちを狙撃しようとしていたが、デーモンが死んだことによって洗脳が解けた。目標を変更して、そのまま館からドラゴンを狙撃する。 リューネは精霊魔法の大技を次々と使っていく。 本能のまま暴れるレッサードラゴン・リュウガとの戦いで、まず、ブレスとウィンドストームで削られてアラヤが倒れた。しかし、レッサードラゴン・リュウガもドラグノフの狙撃とバルキリージャベリンで死亡した。直接戦闘を避けながら移動して、ファダラスはデーモンの死体からアミュレットを奪った。そして、アミュレットの瞬間移動能力を発動した。
［アラヤ死亡、リュウガ死亡、残り４人］
【再び闘技場：バトルロイヤル】
生き残り４人は闘技場に戻された。主催者からバトルロイヤルを命じられる。 リューネは「バルキリー・ブレッシング」の後「ウィンドストーム」で全体攻撃する。 強風のため、ドラグノフは弓が使えなくなり、武器を持ち換え。 ファダラスは魔槍からプレートアーマーを現出させて戦闘体制を整える。 ガンツは「ルーンロープ」を３人にかけるが、抵抗されてしまう。 そして次に取った行動は「エネルギーボルト」４発、自分も含めて４人の腕輪を狙う。ガンツの腕輪の炎晶石が暴発し、強化ファイアボールに巻き込まれて全員死亡。 かと思われたが「バルキリーブレッシング」のおかげでリューネは生きていた。観客のコールに応えて、もう一人の生存者（気絶状態）ファダラスにトドメをさす。 優勝者はリューネ・ミストスに決まった。
貴賓席からブレイド伯爵が下りてきて、優勝者リューネに栄冠を授け祝福した。「何でも望む報酬を申してみよ」という言葉に、リューネは父への復讐を要望した。ブレイド伯爵が合図すると、ゴーレムが観客席から一人の魔術師を連れて下りてきた。リューネは、その人物を確認すると非情にも「バルキリー・ジャベリン」で撃ち抜く。 そして今回の大会は終わった。
数年後、カストゥール王国を滅ぼした蛮族たちの中に、リューネが率いるダークエルフの一団が混じっていたとも言われるが、定かではない。