汎用プロフィールシート
プロフィールシート(pdfファイル、5KB)
TRPGでキャラクター設定を作るのは大変な作業です。慣れてくれば短時間で設定を作り、個性を表す台詞の一つも考えることも出来ます。しかし、慣れてないうちはやっぱり難しいと思うことがあります。うまく作ったつもりであっても、過不足なく設定があるとは限りません。過去に遭遇した一つの事件にこだわるあまり、何か肝心なところを忘れている可能性もあり得ます。
そこで、このプロフィールシートを準備しました。このシートを埋めていくと必要な設定が出来ます。自分のキャラクター設定をしっかりさせ、GMや他のプレイヤーに説明するために使えます。もちろん、ベテランの人はこんなシートを使う必要はありません。長年の経験から、同様なことを頭の中で構築できていると思います。設定作りに慣れてない人に参考としてもらえば幸いです。また、慣れた人でも短時間に量産したいときなどには有用ではないかと思います。ファンタジー、SF、現代モノ、近過去モノ、近未来モノ、など幅広い世界で使えるように考慮しています。汎用としたため逆に、世界観がはっきりしていないと書きにくい項目もあります。書けなければ、全ての項目について書く必要はありません。
では、各項目の説明をします。
[通称]
二つ名、通り名や、あだ名などです。あるいは暗号名(コードネーム)の場合もあるでしょう。自称、他称どちらでもかまいません。外見、性格に由来するものや能力を暗喩するものもあります。
例:赤髪の傭兵、荒野の賢者、黒獅子、炎の狩人、アルハ村の積乱雲、ジーパン、ゴリさん、八丁堀、小股くぐり、クルースニク、ガンスリンガー、エレクトリッガー、百識、明王、人斬り抜刀斎、
[名前]
キャラクターネームです。世界観に合った名前を付けましょう。
[職業]
職業を記入します。その背景世界に存在する職業かどうかはGMと相談してください。大学教授や軍人などの場合は所属組織名も書いたほうが分かりやすいでしょう。ファンタジー世界などでは種族も書きます。
例:新聞記者(京都日報)、教授、傭兵、竜騎士、神官戦士、異端審問官、ディレッタント、フリーター、浪人、御家人、エルフの舞闘家、ドワーフの洞窟戦士、憑き物落とし、学生(洛北大学工学部物理工学科4回生)、
[生年月日][実年齢][外見年齢]
暦が確定していない世界では生年月日は不要です。年齢は20歳前後、20代後半といったアバウトなものでもかまいません。吸血鬼やエルフなど不老の種族や、人間であっても実年齢よりも若く見える者は、外見年齢も決めておきます。
[身長][体重][体格][血液型]
身長・体重・体格はキャラをイメージしやすくするために必要です。数値はおおよそでいいです。血液型は現代モノ以外では、不明なことが多いでしょう。
[現住所][出身地]
いずれもシナリオと密接に関わってくる可能性があるのでGMと相談してから決めたほうが良いでしょう。住所不定の冒険者でもない限り、住所はきめておくべきです。出身地は、それだけで背景を物語る要素ともなります。
[好きな色]
キャラによっては、特定の色にこだわりがあるかもしれません。そうでなくてもフレーバーになります。
[外見特徴]
外見特徴は重要です。特にイラストを描くのが不得手な人にとっては。きちんと説明しないと典型的なパターンに思われてしまいます。それでもいいのですが、キャラの個性を出すには重要です。頭部だけでも、赤髪、黒い長髪、金髪、常に帽子を着用、弁髪、スキンヘッド、と特徴が異なると印象がかなり異なっています。服装もそうです。同じ魔術師でも、典型的イメージであるローブの他に、黒マント、活動しやすような革ジャケット、知識神の神官衣、といったバリエーションが考えられます。
[好きなもの][嫌いなもの]
猫が好き、酒好き、カレーライスが好き、明日が好き、蛇が嫌い、納豆が嫌い、
などというちょっとした好き嫌いがあればキャラクターに個性を持たすことができます。あるいは過去の設定に関連していたり、世界観固有の生物や食べ物を表すこともあるかもしれません。
[好きな言葉]
決め台詞であったり、モットーであったり、単なる口癖でもかまいません。あるいは「空」「勇気」といった単語でもいいでしょう。
[性格]
キャラの特徴を端的に表す性格を二つか三つ設定します。演じていくうちに固まっていくという人は、最初はあまり深く決めなくてもいいでしょう。
例:無茶・無謀・無策、冷静、熱血漢、用心深い、好奇心旺盛、負けず嫌い
[特技]
そのキャラが得意とする技です。野球、歌唱、マーシャルアーツ、弁論術、観察眼、法律知識といった現代でも習得可能なものから、理力、精霊魔術、接触テレパス、電子使い、時間跳躍といった特定の世界にしか存在しない特殊能力(異能)と言うべきものまで考えられます。
[趣味]
キャラの趣味です。役に立つか立たないか分からないような様々な技能や知識です。ところが、情報を知るNPCが釣り好きだった、NPCが映画好きだった、敵が「囲碁」で勝負を挑んできたというときなど稀に役立つこともあります。
[出自・経歴]
家族の状況や、キャラが過去に遭遇し大きな影響を与えた事件などを書きます。特に中世などの身分差がある世界では親や先祖の職業などが重要な意味を持ってきます。
[自由設定]
上記の項目に書ききれないことを書きます。例えば、特記しておくべき友人関係や、魔剣などの装備品、武術家なら流派などが考えられます。
口調や一人称・二人称を決めておいてもいいかもしれません。
以上の各項目を埋めれば、キャラクター設定は十分でしょう。しかし、単発シナリオにはここまでの設定は必要ないかもしれません。一つの例として提示してみました。
最後に、このキャラクター・プロフィールシート作成にあたって、遊演体のネットゲーム(PBM)を参考にしたことを記しておきます。
【付録】サンプル