かつての妖怪ネットワーク＜洛北大学オカルト研究会＞について

　オカルト研究会は洛北大学の公認文化系サークルです。サークル活動の一環として、会員の中に混じった妖怪たちが怪奇事件の調査・解決を行っていました。
　大学サークルという性質のため、他のネットワークとは異なってメンバーの移り変わりがあることが特色です。大学を卒業した妖怪は別の土地に移ることもあってネットワークを去っていきます。しかし、何かの折に京都を訪れた時はOBとして後輩達から歓迎されるでしょう。また、サークルには人間も参加しており、学生生活や情報面において協力することもありました。
　メンバーは、サークルの主戦力となる現役会員、OB会員、サークル活動には参加しないが妖怪として協力する不正規会員、そして一度の事件解決に協力し、去っていく一時会員から成ります。妖怪ネットワークのメンバーとして認識されるのはこのうち現役会員と不正規会員です。最近は新入会員の不足に悩み、それが活動縮小の一因とも噂されています。

　たまり場としては大学西部構内にＢＯＸがありました。サークルのＢＯＸなので、普通の人間でも自由に出入りできました。もっとも会員でもないのに近づく者は稀です。設備面では、最近では珍しくなった懐古的な黒電話がある他、一通りの生活道具が揃っていました。いつも誰かがいて、連絡の拠点ともなってました。さらに特筆すべきは、以前より収集されてきた文献、道具類です。整理されていなかったので何があったのかは正確に把握されていませんが、道具類としては妖刀「村正」、五芒星の描かれた御守り（旧き印）など。文献では民明書房刊行の武術書の類や、シーボルト著「妖物博物誌」、「ネクロノミコン」（写本）、「サイボーグ009　神々との戦い（完結編）」など。BOX棟は放火されて一度廃墟となりましたが、探せば文字通り掘り出し物が出て来るかもしれません。