★実力者たち

　魔界都市京都に住む者、ときどき出現するモノ。そのうち何人かを紹介する。人間は比較的自由に登場できるのだが、悪魔、特に高レベル悪魔はゲートパワー（GP）が低いと、拠点周辺から移動できなかったり、能力を著しく制限されたりする。人間変身している悪魔も本来の数分の一しか実力を発揮できない。

浅田治文市長（アサダオサフミ）
　京都市長。かつてほどの権力はなく、京都市に残った人間たちの取りまとめ役である。戦闘能力は不明であるが、交渉力が飛び抜けて優れている。
「その件については、この条件で折り合いをつけようではないか。」

平松（ヒラマツ）
　ガイア教分派の指導者。東京受胎計画と呼応して京都の魔界化をもたらしたとされる。真相は不明。二条城に陣取っており、魔界都市での人間と悪魔と魔人の抗争を見極め、勢力を拡大しつつある。
「武士の力を復活させ、新しい混沌の秩序をもたらさん。」

安倍晴明（アベノセイメイ）
　最も有名な陰陽師。京都の結界に関わっていると言われる。GPが低い今は動くこと能わず、式神たちを使って様子を見守るだけである。単に動くのが嫌なだけとか、人使いが荒いとか、いろいろ陰口を言われている。
「静かに。うまい酒が飲めないではないか。」

芦屋道満（アシヤドウマン）
　安倍晴明と並ぶ実力者の陰陽師。評判ほど悪人ではなく、酒を飲みながら街を放浪している。一見、ただのホームレスにしか見えない。気に入った者があれば、情報や護符をわけてくれることもある。
「わしは官僚的なやり方は嫌いでのう。」

スサノオ
　八坂神社に祀られている神。天津神系だったが、いろいろあって国津神へと転じた。GPが低い間は本来の力を使えないが、庇護を求める人間には優しい。

ヤマ
　地獄の裁判官。政府の司法機構を失った魔界都市における、数少ない裁判官。カオス同士の抗争に関しては公平な裁きを下す。
「メシア教徒の取り調べは厳重にせよ。」

馬飼達彦（ウマカイタツヒコ）
　魔界都市化の後に、市庁舎を買い取って私立病院を開業した医師。本名、年齢、前歴不明。新宿に親戚がいるとか、いろいろ噂がある。ただ、腕が良いのは確かである。法外な治療費を要求することもなく、一部の人間から信頼が厚い。
「私の患者への手出しは許可できない。」

迫谷（サコタニ）
　自警団「EMONHU」の団長。叩き上げの刑事であり、浅田市長とは旧知の仲。今は本部でのデスクワークが多いが、昔の血が騒いで現場に出ることもある。
「全力を尽くします。」

桂勇次（カツラユウジ）
　元陸上自衛隊二尉。「EMONHU」に流れて来た自衛隊員の中でも、臨機応変な現実主義者ゆえに他組織残党との調整役を買って出でている。悪くいえば中道、ノンポリ。
「俺たちは京都の市民を守る仲魔じゃないか。悪魔も人間も区別しない。」

静流（シズル）
　「EMONHU」医療班。前歴不明の流れ者で、治癒魔術を使いこなすゆえに、悪魔という噂もある。
「危険な任務ですね。この護符を持って行きなさい。」

達磨大児（ダルマタイジ）
　「EMONHU」でも随一のタフガイ刑事。「ZENDERA」出身の叩き上げである。
「悪魔がなんぼのもんや。犯罪者はすべてぶっ倒す。」

厚田慶一（アツダケイイチ）
　京都日報社主。“魔界都市の良識の主”と呼ばれる。ただの文化人ではなく、柔術の使い手でもある。どんな圧力にも屈せず、真実を報道することに命を賭けている。
「人には知る権利というものがある。」

高階幸比斗（タカシナユキヒト）
　暴力団「金龍会」の若頭。昔気質のやくざの良心と誇りを失わずにいる珍しい男で、上下を問わず、他の組員から尊敬と畏怖を集めている。
「弾丸はまだ残っとるけん。友の仇はとったる。」
「ヤクザを殺しても平気なんか。」

サイレントサムライ
　太秦テレビの用心棒。「先生」とも呼ばれる。高い実力を持つが、いつも最後には斬られる。しかし、何度倒れても別の場面では復活しており、不死身とも思われている。太秦テレビは、他にも多数のサムライによって守られている。
「・・・」

青葉星仁（アオバホシヒト）
　メシア教の手によって人工的に作られたメシア候補。シリーズの中では最高峰の出来で、死霊の軍団を操る力と、驚異的な射撃技術を持っている。失敗作とみなされたゆえ、処分される前に教団を離脱した。
「神はどこにおわしまする。」

エリック・スライマー大佐
　米軍京都分遣隊の指揮官。隻眼の巨漢。ギリシア系なのか北欧系なのか他の勢力なのか不明。米軍が駐留している理由も不明。しかし、意外に話の分かる男であり、市民防衛に関して市長と密約を結んでいる。
「HAHAHAHAHA」

マイケル・リンチ少佐
　米軍京都分遣隊の副官。物腰の丁寧な男である。人間としての名前は真の上司から借り受けたもので、その名前通りの存在ではない。穏健派に所属しており、一部のメシア教徒の行き過ぎた行動を良く思っていない。正体を隠し、他勢力を利用し、翼を隠して暗躍している。スライマー大佐にもその正体を隠しているが、意外に気付かれているかもしれない。
「主は、この状況を望んではおりません。」

真行寺大悟（シンギョウジダイゴ）
　元は鞍馬の修験者だった。Exマガタマ「ゲンブ」を手にした魔人。気は優しくて力持ち、を地でいく好漢。魔人の戦いを見守っている。
「俺は守るために魔人になった。」

岡崎陽（オカザキアキラ）
　Exマガタマ「スザク」の力を得た魔人剣士。人斬りの技を継承する危険人物。元は教師であり、修学旅行の引率中に罹災した。生徒を守りたい思いゆえにマガタマと遭遇したのだが。
「悪魔即斬」

あの御方
　謎の存在。桂離宮で天津神系の悪魔たちに守られて眠っている。目覚めるとき世界が変革すると言われる。