第４話「TRUST YOU FOREVER」

前回、安田講堂攻防戦での裏切り行為も浅間山荘で総括をすませ、その後山荘で国家権力に囲まれなんとか拠点を放棄し逃走。今回は既に自爆攻撃もマスターした我々は国会議事堂突入デモを中心とした全国同時総決起で日帝政府を打倒、という作戦を1週間後に控えていた。という感じの、ってかなりイメージが違うけど、メイジキャンペーンレポートです。実際はどちらかというと明治維新の志士あたりが近いでしょうか。（by 明之介）

第４話開始時のPC 状況と対応するNPC

鳴宮行：騎龍を操る。同じく騎龍を操るクラスメートと対決するのは時間の問題。 政府側に元クラスメートの天堂明、椎名光子がいる。椎名は、鳴宮に執心する危険な性格の女性。

一宮純：前回、人間でないことがわかる。鮎川兄弟との三角関係はどうなるのか？ 鮎川俊夫、 死亡したと思われていた元恋人。 鮎川健司、一宮を想う弟。

立花深雪：政府側に一人だけ素姓がばれている。マスコミの情報上ではレジスタンスリーダーとみなされている。

小島浩成：鳴宮の姉、真言とは師弟微妙な関係にある。

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富士樹海の最大拠点を放棄したＰＣたちとGAEAとは掛川市の拠点に移動した。そこで１カ月後の全国総決起に向けた準備をすることになった。会合後、１週間が過ぎた頃に海賊放送で近日総決起の予告声明が出された。

電波ジャック放送に流れた風見の演説
「日本国に住むすべての人民に告げる。神をかたる独裁者によって政権が奪われ５年。我々の生活はどうであったか思い出して欲しい。人々は旧世紀の人権を無視した過酷な労働をしいられ、若者はプログラムの名の下で悲劇の運命を甘んじて受けるしかなかった。自由を唱える志士は治安維持の言葉のもとで、捕らえ、処刑されていった。それでも、我々は今日まで戦ってきた。一部の特権階級のみが利益を得て、人民が搾取される生活、この誤りに誰かが異を唱え続けなければならないのだ。そして、今や我々の行動に多くの賛同者を得るに至り、さらに、神殺しの龍を操る英雄が現れた。これこそ天意である。英雄を得た今こそ武器を持って立ち上がり、中央政府を打倒せんとここに宣言する。諸君、みずからの道を開くため、諸君のための政治を手に入れるため、諸君らの力を我々に貸していただきたい。」

鳴宮一成、晶子（鳴宮の両親）
「私たちの息子はプログラムに参加し、悲劇に遭いました。しかし悲しんでばかりはいません。私たちも銃を手にとって、自由を得るために戦います。」

第３話で助けた鳴宮の両親は長州でレジスタンスに参加していた。普通の人じゃないの？って感じでＰＣたちは絶句。補給部隊の隊長、っていうか桂小五郎か？

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立花深雪は編集者と打ち合わせをしている夢を見た。「このままハッピーエンドというのはちょっと地味だな。血戦を第４章にもってきて、第５章を加えてもう一ひねり書き直してくれ。」と編集者は告げる。

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１カ月後の全国総決起までの間に「騎龍」関連の情報収集、ヤマタノオロチ制御の訓練、武器弾薬・戦闘車輌の調達などを行っていた。

小島が手に入れた「鏡」はヤマタノオロチを召喚するためのものと分かった。ヤマタノオロチは真言が操ることができる。

GAEAリーダーの風見は、拠点放棄のドサクサで確認できなかった鮎川健司の検査を行い、体内に爆弾が埋め込まれていることに気付く。鮎川健司の元仲間だった一宮純に告げると、一宮は何とか助けて欲しいと言う。医者の結城は、心臓に近すぎるので外科手術でも除去できないと診断する。小島と結城が協力し、開腹して視認できる状態で「転変」魔法を使って、起爆装置のリモコン電波受信装置を無効化した。ただし、爆弾は残ってしまった。

鳴宮はクラッカー“スズメ”に接触して、「騎龍」についての追加情報を入手していた。
「『三本の剣が揃いしとき、神に匹敵する力が生まれる。』　ドイツから購入して座間製作所で研究されていたNr.13 チュルヴィング、Nr.15 ノートゥングの他に、新たにNr.10 バルムンクが持ち込まれた。この３騎が揃ったときに隠された機能が発動するという。Ritter Drache（騎龍）を超えるGotter Drache（神龍）とは如何に。」
また、2体の名称の由来についても判明していた。
「魔剣チュルヴィング」は北欧のサガに登場する名剣。柄が黄金であること、鉄をも切れること、錆びないこと、持ち主に必ず勝利をあたえること、という王の命令を受けてドヴェルグが鍛えた。しかし、条件を満たした後に、三回邪悪な望みをかなえるが、持ち主に死をもたらすという呪いをかけた。という伝説がある。
「魔剣ノートゥング」はヴォータンが鍛えた、戦士ジークムントの剣。一度折られるが、息子ジークフリートによって鍛え直される。という伝説がある。余談ではあるが、『指輪物語』に登場するエレンディルの剣ナルシルも子孫アラゴルンの代になって裂け谷で鍛え直され、“西方の焔”アンドゥリルと命名されている。

鮎川健司は、裏切りまでして政府に近付いて入手した鮎川俊夫関連情報を一宮純に教えた。 俊夫は中央政府科学技術省村雨研究所の研究員で、若き天才と言われていた。世界同時革命前に、発明した特許を売却したり、株取り引きに才能を発揮し、豊富な資産を持っていると言われている。専門は遺伝子工学で、クローン人間および人類を越える超生命体の研究に従事していた。古代遺跡や旧き社などを調査して、何か、を探していたらしい。同僚には奇人と思われていたところがある。4年前に村雨研究所を依願退職。以後、凄腕のクラッカーとして地下活動を始めた。3年前に鮎川俊夫が神撰組に殺されたという情報が流れたが、それはダミーだったらしい。極秘裏に政府の研究機関に復帰し、クローンの延命方法を研究中である。なお、過去の研究データからクローン人間の寿命は5,6年しかないことが判明している。

ダークゴーストに発注した武器も、ブラッドエンジェルズ宛で一宮に届けられた。拳銃、麻酔銃、アサルトライフル、手榴弾、防弾ジャケット、ミスリル防刃ジャケットから軍用トラック、戦闘ヘリまで。中には注文していない小型核爆弾も含まれており、それの扱いについてＰＣたちは悩んだりしてました。納品書には「代金は従来通り、T.A.（Tactics Administrator）から支払い済みです。」というメッセージも書いてあり、T.A.が何者かと疑問視する。

また、武器と一緒に小島宛の手紙も届いていた。小島（池田）は１人でこっそりと読んで、内容のみを口頭で他の者に報告する。

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小島浩成　殿
前略　
　このような手段でしか連絡のとれないことを容赦願いたい。これも貴殿の保身能力の高さを示す証拠だと讃えさせて欲しい。人に頼ってまで貴殿に連絡したのには理由がある。私は現在のところ賛同者をまとめつつある。もう一押しで主流派を逆転できるものと考えられる。
　ところで、貴殿の最近の活躍は聞いている。ある導師と直接の敵対関係ということも知っている。そこで、取り引きという大袈裟なものではなく、貴殿に期待していることがある。今後の君たちの戦いにおいて、共通の敵である彼を倒してくれるならば、それが貴殿の評価を大きく高めるであろう。彼に成り代わる、いやそれ以上の地位を準備できると思う。以前のように、貴殿に多くを望むわけではない。これまで示してくれた実力に、一つの功績を上積みすれば同志たちは皆、貴殿のことを認めるであろう。活躍を期待する。
　なお、この手紙は安全のため、貴殿が読んだ後あるいは第三者が読もうとした場合に、自動的に消滅する。

　2006年12月吉日
　忌部正太
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支配者のリーダー、オモイカネは東京西新宿の都庁を模したビル（かつての都庁および新宿は2001年の革命時に更地になった）にいるらしい。日本各地の勢力が決起して正規軍を引き付け、他の部隊が東京で撹乱作戦をしているうちにＰＣたち主部隊が都庁に乗り込む作戦である。当然ながら敵が強力であると予想されたので、その乗り込み部隊に他のレジスタンスから助力を要請する。前衛が薄いということで信州のレジスタンス“悪一文字”から武闘系“セイカイ”三好清介、九州のレジスタンス“ジゲン”から薩摩剣八を指名した。

全国から集まった同志が東京一帯で撹乱戦術をとって総決起している間に、ＰＣたちは都庁風ビルに乗り込んだ。怪しいマナを感知し地下に向かう。そこには村雨研究所の分室すなわち鮎川の個人研究室があり、鮎川俊夫が在室していた。鮎川の口から、一宮の秘密が明らかになった。鮎川が古代の神との遺伝子実験体として一宮純を作ったのだった。彼は純の完璧な完成度に惚れ込んで、愛を感じて恋人として付き合っていたのだ。小島はこのような鮎川を問い詰めたが、一宮の説得により鮎川は協力することを承諾した。一宮は鮎川を信じて彼と行動を共にすることを決める。鮎川兄弟と一宮純との三角関係は終結した。
さらに鮎川が告白した、政府の特殊治安部隊神選組のメンバーは鮎川の研究を元に死んだ人間から再生したクローンであった。いや、正確には神撰組の隊長格が剣豪のクローンだった。
＃一般隊士は普通の人間の剣士です。ゆえに家族（遺族）もちゃんといます。

そのとき神選組が襲ってきた。宮本武三、沖田というリーダー格以下一般隊士6名と戦闘になるが、騎龍を操る鳴宮や助っ人の活躍で制圧した。ＰＣの頼みにより鮎川が説得し、宮本と沖田は降伏した。ところが、戦闘が終わった後で鳴宮行が行動不能の一般隊士２名を殺害した。精髄を補給するために騎龍が勝手に動いたのだった。

鮎川の情報によって、首魁のオモイカネは都庁風ビルではなく東京ドームにいることが分かった。そこでＰＣたちは鮎川の手引きのもと、政府公用車を無断借用して東京ドームへ急行する。そこに首魁のオモイカネ、鳴宮の元クラスメートが操る２体の騎龍、天堂明の「バルムンク」と椎名光子の「ノートゥング」、小島のライバル、“カナヤゴ”金山が待ち受けていた。

ＰＣ側は、鳴宮行の騎龍「チュルヴィング」、一宮純が神蛇に変身し、立花深雪の操る精霊玄武、小島浩成と鳴宮真言のヤマタノオロチで立ち向かう。唯一レジスタンスのメンバーとして指名手配されている立花は開き直ってレジスタンスリーダーと名乗り出る。かなりぼろぼろにおされたが、乱戦の向こう側で魔法に集中するオモイカネを立花が銃撃していた。最後に手榴弾を投げて首魁のオモイカネを爆死させる。オモイカネが死んだことで金山と天堂と椎名は降伏する。

しかし、そのとき、全戦線の情報を収集していた風見から連絡が入る。アメリカ合衆国ハワイ臨時政府に所属し、日本海軍を牽制していた第７艦隊が核ミサイルを東京に向け発射したことが判明した。味方のイージス艦は、情報入手が精一杯で迎撃には至らなかったのだ。
＃ミサイル発射は、日本も滅びてしまえという第７艦隊の独断というのが公式見解です。後になって、ＰＣの知らないところで艦隊の関係者は処刑されて、アメリカから監督不行届を謝罪する声明が出た。

鳴宮は「騎龍」についての「三本の剣が揃いしとき、神に匹敵する力が生まれる。」という言葉を思い出し、Ritter Drache（騎龍）を超えるGotter Drache（神龍）の能力ならば核ミサイルにも対処できるのではないかと提案する。小島の指示で「チュルヴィング」「ノートゥング」「バルムンク」の使用されていなかったコネクタを接続する。鳴宮行、椎名光子、天堂明の3人の心が一つになったとき、3体の騎龍は合体し“ゲッター・ドラッヘ（神龍）”となった。吸い込まれるように搭乗し、天高く飛翔して行く。

小島たちは、失敗した時のことを考えて東京ドーム地下の核シェルターに避難する。立花深雪は玄武に命じて東京上空へ上がり、一部始終を目撃する。
＃立花の行動は後で鳴宮を助けることになった。

上空で核ミサイルを捕獲、そのまま大気圏を突破して宇宙空間の小惑星帯に捨てに行った。小惑星帯付近で爆発し、3人は意識を失う。“ゲッター・ドラッヘ”は流星となって墜ちていく。

「君はどこに落ちたい」「東京に帰りたい」

流星は東京湾付近の海に落下して行方不明になった。ただし、大まかな場所は立花が見届けていた。

そして風見が勝利宣言を放送。革命臨時政府が誕生した。