【プレイヤーキャラクター（PC）紹介】

2006年。反政府組織GAEAに協力する占い師、綾小路観和は運命に導かれし者を幻視していた。四人の人物がもうじき現れる。時代を駆け抜ける獅子なのか、闇を切り裂く竜の牙か。

一人目は戦士の相を持つ若者。サバイバル殺し合いから復讐心をへて生きるために戦う者。

“イン・ザ・ノイズ”鳴宮行（なるみや　ゆき）19歳、男（PL：katala）
東京の平凡な家庭に生まれ、中学生まで普通に育った。14歳のときに革命に巻き込まれ、復興したと思ったら、中学3年のクラスが最初の覚醒プログラムに選出された。勝利者とならなかったものの、重傷を負って生死の境を彷徨っている間に魔術師として覚醒した。国には回収されず、レジスタンスに救出される。当初は殺されかけた復讐のためにレジスタンスに加わったが、自分が戸籍上は死んでいることを知り、その状況を覆すために戦っている。両親と姉に会いたいと思うも、会えば迷惑がかかると思っている。

用語解説：「覚醒プログラム」とは義務教育最後の年の中学３年生に課す特殊教育プログラム、簡潔にいえば映画『バトル・ロワイアル』のようなもの。極限状況下による魔法能力覚醒とエリート選抜を目的として、毎年7クラスを対象に実施されている。全国から7クラスを選び出し、クラスメート同士で殺し合いをさせる。勝利者7名と他若干名が政府の特殊職に登用される。勝利者以外にも覚醒した者がいた場合は、緊急蘇生措置がとられる。鳴宮行が参加した第１回東京地区プログラムでは、天堂明が優勝して表の役職に就いた。彼の他に、椎名光子が最多撃墜賞で蘇生回収されて、政府直属の非公式暗殺機関に所属することになった。

二人目は血塗れの天使。何者かによって既に選ばれた者。

“ルビーハンド”一宮純（いちのみや　じゅん）26歳、女（PL：N）
３年前に神撰組によって恋人の鮎川俊夫が殺される場面を目撃し、悲嘆に暮れてビルから飛び降り自殺した。そこを謎の魔術師“レッドサーペント”によって助けられた。命がけで“神”と戦うことを条件に左手に赤い宝石を埋め込み、魔法能力を覚醒させた（他にも潜在能力がある）。その後、鮎川俊夫の弟、健司とともに“ブラッドエンジェルズ”を立ち上げて、副リーダーとして活動している。無線でしか連絡できない闇の武器商人“ダーク・ゴースト”品川政彦から武器援助を受けている。

用語解説：「神撰組」とは反逆者狩りを任務とする特務警察である。各小隊は隊長と６名の隊士で構成され、３対１を基本戦術とする。第４話において、隊長クラスは剣豪のクローンであることが判明した。モデルは新選組かティターンズか。

三人目は書を守る者。旧き知恵に通じる。

立花深雪（たちばな　みゆき）25歳、女（PL：きよ☆）
革命前から小説家として活動していた。著書に「魔女」シリーズがある。微妙な内容を含んでいるために、中央政府に出版を差し止められた。表現の自由を取り戻すために政府と戦う。革命以前に魔導書と出会い、魔法に覚醒した。

ＧＭ注釈：魔導書の名は『北斗経・式部写本』です。道教における北斗信仰の根本経典としてアジアに流布した『太上玄霊北斗本命延生真経』を元に、式鬼武氏が要約・再編纂して陰陽道の教理も取り入れた書物。巻物ではなく和書の体裁をとっている。前半部は通常の書物なのだが、後半になると１頁に１行しか書かれていなかったり、白紙の頁がある。第３話において、魔導書に精霊・玄武がついていることが判明した。

四人目は不確定要素。ハイゼンベルグ、シュレーディンガーの理論を継ぐ者。

小島浩成（こじま　ひろなり）28歳、男（PL：明之介）
洛北大学出身。大学院生のときに実験で爆発し、覚醒した。さまざまな魔術に関わる論文を書いたが、政治的圧力による発表できなかった。その関係で賢者の学院と確執がある。世界の本質を見極めることを目的としている。現在は東京の城南大学理学部で研究を続けていて、研究室の教え子に鳴宮真言（鳴宮行の姉）がいる。洛北大学時代の先輩、結城四郎とは何かと協力関係にある。学生時代はドライブ部に所属しており、その運転テクニックが何度も危地を助けた。

用語解説：「賢者の学院」は、中央政府に従った魔術師たちが魔法エリート養成のための設立した学校で旧帝大より格上に位置する最高学府である。「真の魔法」だけでなく、その入門段階において「静的魔法（Static Magic）」も教えている。学院の総長、藤原満仲を筆頭にした13人の導師たちがとりまとめている。他の導師に、忌部正太、立川文覚、金山賢、西田隆行、猿野小町、宗像市姫らがいる。所在地は京都市西京区賢者学院桂町。

【登場人物：NPC紹介】

吉田左京
鳴宮の協力者。私塾を経営し、各地の有力者にコネを持つ。第５話で初登場。

天堂鈴音
“スズメ”と名乗るクラッカーでネット上でのみ鳴宮に接触し、正体を知られていない。実は、鳴宮の旧友の妹で、深謀なる意図の下に動いていたらしい。好奇心旺盛系の美少女。

山田三郎
一宮純に協力する探偵、通称“ヤマサン”。閻魔大王の甥で、冥界役人を兼務。

品川政彦
ブラッドエンジェルズをはじめ、多数の反政府組織に武器を提供する闇の武器商人“ダーク・ゴースト”。正体を秘密にしており、無線でしか連絡が取れない。

風見良一
反政府組織GAEAのリーダー、科学者。ときどき天然系？（タタラ、バサラ、カリスマ）。

香坂真奈
GAEAの協力者。“ルフテ・ジンガー”風使いの歌手。電波ジャックの海賊放送で登場する。（カブキ、バサラ、ミストレス）

綾小路観和
GAEAの協力者、占い師。風見、香坂とは旧知の間柄。（マヤカシ、チャクラ）

結城四郎
GAEAの協力者、闇医者。小島の先輩。バイクの運転も得意。

菊地舞子
第３回覚醒プログラムの生還者。

鳴宮真言
鳴宮行の姉、城南大学理学部に在学中。

“カナヤゴ”金山賢
賢者の学院の導師、専門は錬金術。

鮎川俊夫
一宮純の恋人、3年前に死亡したとされている。

鮎川健司
鮎川俊夫の弟、ブラッドエンジェルズのリーダー。一宮純を密かに想っている。

鮒井衛、鰯谷力
ブラッドエンジェルズのメンバー。座間製作所襲撃時に死亡した。

鮫島映二
ブラッドエンジェルズのメンバー。一宮純に見捨てられた後、品川政彦に拾われて、そのエージェントに転職した。

“オモイカネ”
同時革命を実行した“神”の一柱。中央政府の中心的存在。

宮本武三
神撰組隊長。実は最強の男のクローンだった。

佐々木一郎
神撰組三番隊組長。鮎川俊夫の仇として一宮と因縁を持つ。燕返しを得意とする剣士のクローンだった。

天堂明
政府役人。鳴宮の元クラスメートで、第１回東京地区プログラムで優勝した。

椎名光子
政府の殺し屋。鳴宮の元クラスメートで、第１回東京地区プログラムで高い成績を出したために、蘇生回収されて、政府直属の非公式暗殺機関に所属することになった。

暗坂貴一
黒彩社の編集者、２話以降はこっちの世界に登場しない。

本多宗一
民間企業　座間製作所の研究員。神名“アシオモ”といい、機械と神との融合したプロトタイプ。

座間裕
民間企業　座間製作所の責任者。