フリープレイ１『ガープス』
【プレイヤー募集用紙】

10：30開始ということだが、少し前に行くと既に５人のプレイヤーが集まっていた。中には、過去に何度か一緒した人もいる。新たな仲間に会えるのも楽しみだが、リピーターが来るほど感動的なことはない。

５人とも『ガープス』第３版では「ルナル」「百鬼夜翔」などを遊んでおられた経験者ということなので、ルール説明は簡単に済ませた。初心者対応も大切であるが、省略できる場合には余分な労力をかけずに済ますのも一つの手段である。どちらかというと、独特の世界観を使用するので、その説明の方が重要である。フリープレイ卓ということで、企業イベントでは実現しないような、濃いシナリオを準備した。参加者総数が1000人を超えるJGCなら、ハイテンションについてこれるプレイヤーもいるだろうと見込んで。

名付けて「魔導騎士　VS　サイボーグ戦士　VS　ドラゴンマーク」

昔の東映まんがまつり『マジンガーZ　対　デビルマン』の系列や、最近のスーパー戦隊シリーズ番外編VSモノのノリで、ガープスの複数サプリメントを組み合わせたお遊び。JGCならではのシナリオだ。まず挨拶を済ませ【プレイヤー募集用紙】を読んだかを確認しておく。後から「期待と違う」と言われないように、真相ネタバレしない程度にシナリオの傾向を事前に告知しておいた。それを読んだうえで、トンデモない展開になってもかまわないという意志を確認して、事前説明を開始した。レジュメを配布しての世界観の説明、次いで作成済みキャラクターを選択してもらう。コンベンションで『ガープス』をやるときは、GMがキャラクターのデータを事前に作成しておくのがベターだ。RCON-WESTでの経験に倣って「不利な特徴」のみ未決定にしておき、特徴一覧表（『ガープス・ユエル』を見て作成した）を渡して、プレイヤーに決定してもらう。
ほぼ順調に進んだので、準備が整った時点で12：00まで約30分間休憩にする。おにぎり販売があると聞いたが、売り切れ。読み違いに最寄りのコンビニまで急ぎ、サンドウィッチとミルクティーを確保。なんとか休憩時間内に済ませる。

＃食事については、いつも考えさせられる。いつ何を食べるか、セッションやイベントの時間との兼ね合いが難しい。昼間の場合、GMの提案にプレイヤーが同意するという形で決まる。今回は昼食休憩の時間を設けた、が、2回とも短かった気がする。

休憩を終えて、セッションを開始すると、隣のフリープレイ卓も始まるらしく、人が集まっている。ただし、その装備は通常にあらず。チャイナ服の美女が３人に、プレイヤー共々しばし目を奪われる。しかし、セッションが始まるとプレイヤーは皆、プレイに集中していたようだ。

裏設定の込み入ったファンタジー風世界で、魔導騎士として魔獣と戦うPCたち。異世界からの来訪者に出会う。一人は「歴史を変えて、この世界を救う」と言う黒衣の美女、もう一人は「その女は悪魔だ」と主張する翼の騎士。二者の主張を聞き、国の政治家から60年前の秘密を教えられ、PCたちは多いに悩む。「絶対正解のない重い選択肢を与えて、プレイヤーに悩んで、決断してもらう」という主題はまずまず成功した。情報を集め、話し合い、国家最高責任者とも密会し、渋る仲間を説得し、いろいろ考えてもらった。結局、５人とも1945年8月に行き“４番目”を阻止して歴史を修正する特殊任務に参加した。しかし、任務を終えた後のエンディングでは５人とも別々の選択をした。ある者は元いた世界の戦いに戻り、ある者は1945年からの歴史を見守り、ある者は平和な2005年の日本に転生した。特殊爆弾の飛行基地で自爆した者、翼の騎士に同情し運命を共にした者もいた。プレイヤーの決断に驚かされることも多く、楽しいセッションだった。

敵NPCの参考にした「ガープス・ドラゴンマーク」本来の設定では、翼の騎士たちドラゴンマークが「正義」側で、黒衣の美女は悪役である。彼ら二者とは別の、世界滅亡の危機に立った当事者の視点では、どう考え、判断するのか。「ガープス・ドラゴンマーク」経験者ほど深みにハマったようだ。経験者は2人、小説だけ読んでいた人が1人、と程よいバランスだった。

フリープレイは予定とおり16：30に終了した。

　　8月26日、横浜一人旅
　　8月27日、会場到着
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　　8月27日夜　放浪編
　　シェアードワールド・ノベル・トークショー
　　8月28日、朝の紅茶
　　フリープレイ２『ダブルクロス』
　　閉会式