【設定紹介】
アトラタン世界
混沌の災い多き世界。最初のロードが混沌を浄化する技を会得してから千年以上の歳月が流れた。1人の君主によって諸国が大工房同盟にまとまり、それに対抗する幻想詩連合との二大勢力が争っていた。その戦いの歴史もロミオとジュリエット的立場の2人の結婚により終止符が打たれるハズであった。しかし、結婚式場に魔神王が召喚され、惨劇が起きた。両勢力は実力ある盟主を失い、新郎新婦になるはずだった2人を新盟主として戦力の立て直しをはかることになる。大陸の戦乱をきっかけに、海を隔てたブレトランド小大陸でも戦いが始まった。
ブレトランド小大陸
約400年前に、放浪の君主エルムンドと7人の騎士、1人の魔法師が混沌の大毒龍ヴァレフスを打ち倒して、ブレトランド伯爵領を拓いた。エルムンドが病で倒れた後、3人の子供に聖印を託し、ヴァレフール伯爵、トランガーヌ子爵、アントリア子爵に封じた。各領の首都以外の七都市は7人の騎士がそれぞれ治めて、代々受け継がれている。 だが、アトラタン大陸での動乱と時を同じくして、アントリア子爵ダン・ディオードが戦乱を起こした。
＃今回のキャンペーンでは、ルールブック2（p226 - p233）の設定を基礎にして、追加の独自設定を加えたブレトランド小大陸を舞台にしています。
ドラグボロゥ城
ヴァレフール伯爵領の首都。ブラギス・インサルンドが治める。
サリクス（ヴァレフール領）
伝説の7騎士の子孫が代々治める7都市の一つ。現在の君主はアーノス（PC5）の父親。アトラタン大陸との貿易港として栄えている。魔法師協会のブレトランド支部がある。
スォンジフォート
アントリア子爵領の首都。ダン・ディオードの拠点。
ダーンダルク城
旧トランガーヌ子爵領の首都。強襲と内部の裏切りによりダン・ディオード軍に奪われた。
エルバ
トランガーヌ子爵領の辺境に位置する町。力試しとして、若きグラスヴァール（PC1）が統治していた。ダン・ディオード軍に奪われてからは、辺境ゆえに「悪徳の町」となっていた。
カスカータ（ROC48）
大小あわせて48の滝がある渓谷。ネーレ（PC4）の故郷。隠密ロソンブラ一族の隠れ里があった。ダン・ディオード軍と竜人兵により滅ぼされ、村の宝「竜の瞳」も強奪された。
マイオス村
旧トランガーヌ子爵領の山奥に位置する村。第1話で竜人兵に襲われたところを救うことになる。以降、叛逆の拠点として首都と呼ばれているが、実質的には君主がずっと留守にする名ばかり首都であった。
【PC設定】
PC1：“グラスヴァール・アシュフォード、18歳、男、ロード/セイバー、
信念：臣下を増やす、贅沢しない
長く続くトランガーヌ子爵領の次期領主となるべく、若干16歳にして領内のエルバ地方の統治を任せられた。そこでは長く貴族中心の政治が行われていたが、グラスヴァールが来てから庶民から優秀な人材を登用するなど庶民中心の政治を行い、栄えさせた。そのことが首都に伝わり領民たちには次代を担う名君と思われている。ただ、領内の一部の貴族からはよく思われていない。剣の腕が立ち、領内の剣術大会では負け知らず。しかし、トランガーヌ四天王の黒騎士とは何度か手合わせしたが全く敵わなかった。いつか勝つために毎日剣術の修行をしている。黒騎士の死亡説を信じていない。180cmの長身にがっしりした体格、青い瞳。グレートソードにプレートメイルという王道的な戦士。癒しの力も持つ。
＃プレイヤーはサークル若手のI君。国家元首という難しい役割をやり遂げてくれました。
PC2：“白の射手” ノイ・ヨースチナ、24歳、男、ロード/アーチャー、
信念：強敵と戦いたい、弱者を見捨てない
トランガーヌ子爵に仕えていた騎士。故郷のマーシャ村を1人の男に滅ぼされた。必死で守ろうとしたが、前衛のいないアーチャーにはどうしようもなく敗北を喫した。家族も失ったため、人とのつながりを求めて庶民に混じって生活をしている。トランガーヌ四天王の一人、紅の射手ラクサースとは友人であり好敵手。舟の上の扇の的を射てみよと言われ、見事に当ててみせたことがあり、命中には自信を持っている。175cmの細身、白髪で弓道着（ソフトレザー相当）を着用し、篭手を着けている。
＃プレイヤーはTRPG初心者のK君。当初は様子見でしたが、副官らしい意味深な言動で盛り上げてくれました。
PC3：“アレクシスの赤き狂犬” フレア、22歳、男、メイジ/エレメンタラー、
信念：忠誠を尽くす、侮蔑を許さない
海の民出身。船旅が好き。幼少時より学院に入り、神童とうたわれる。幻想詩連合の盟主アレクシス・ドゥーセを盲信し「赤き狂犬」の仇名を持つ。大工房同盟のマリーネ・クライシェにも好感を持ち、2人には結ばれて欲しいと思っている。2人の悪口を聞くと激情する。性格はイケイケ、死ぬまで前のめり。身長180cm体重65kgの痩身。燃えるような赤髪。
＃プレイヤーは中国、上海からの留学生Y君。GMが驚くほどサブカルに詳しい。
PC4：“血染めの餓狼” ネーレ、18歳、女、アーティスト/ライカンスロープ、
信念：己を貫く、消極的にならない
暗殺・諜報業を営むカスカータ村の長の娘として生まれた。トランガーヌ子爵家に多く人員を派遣していたため、戦争初期にそれを危険視したアントリア子爵によって村ごと殲滅された。たまたま村を離れていたために難を逃れたが、その事件に激怒して部隊の野営地を奇襲し指揮官を殺した、その時の姿から「血染めの餓狼」と呼ばれるようになる。次のターゲットはアントリア子爵ダン・ディオードと見定めている。戦場での苛烈な姿とは裏腹に普段はいたって穏やか。特異な村で育ったため、少々ずれているところもある。外見の特徴は不明。素手で鎧なしのWizardly忍者スタイルだが、左手にバックラーを持ち、ブーツを履いている。
＃プレイヤーはサークル上回生のI君。データを読んで強さを追求する姿勢と、後半でリスクをおそれず強化する姿勢は流石。
PC5：“不死の盾” アーノス・ルガード、22歳、男、アーティスト/アンデッド、
信念：名を上げる、邪紋を隠さない
ヴァレフール伯爵領の名家の生まれで、父親はロードとして功を挙げ英雄として知られている。幼い頃から家に馴染めなかったが、邪紋使いとしての力を手に入れてからは、この力で名を上げようと考えている。そのため、ヴェラ・インサルンドの下で戦っていた。護衛の任務の最中に混沌の怪物に襲われ、自分以外皆殺しにされ、自分は力で生き残った。それを機に、さらに力をつけ、その失敗を払拭するような名声を挙げるために旅に出た。故郷に幼い頃からの許嫁ユリシアがいるが、名声を落とした今の自分ではダメだと思っている。長身やせ形。顔に邪紋があり隠さず晒している。武器は大盾。ナックルガード、スーツアーマー、ブーツを装備し軍馬に乗っている。
＃プレイヤーは『ドラゴンランス戦記』を愛するY君。やはりデータ派で、防御キャラがとにかく堅かった。
【NPC紹介】
◆旧トランガーヌ子爵領の関係者
ガーディオス・アシュフォード
トランガーヌ子爵。PC1の父親。第１話導入で死亡する。
トランガーヌ子爵の四天王
精鋭の4人の仲間。子爵との主従関係はなく、義によって協力している。城を攻められていたときに4人とも城を離れていたため、敵である餓狼の騎士ヒュラムから「役立たずども」と評される。
黒騎士バーン・ロシウム、ロード
エルバの留守を守っていたときに敵襲を受けて死亡した。だが、聖印と鎧の魔剣は妹が受け継いだ。
拳聖マスター・ペガサス、50歳、男、メイジ
トランガーヌ子爵の名代として結婚式に赴き、大講堂事件に巻き込まれた後、未帰還。孤島に籠って修行していた。
紅の射手ラクサース・ミリアルド、27歳、男、アーティスト
城を攻められていたときは偵察任務に従事していた。敵の捕虜となり、アーティファクトで精神操作されて敵対することになる。
海賊キャプテン・シルバー、41歳、男、アーティスト
牙の海に頻繁に出現するようになった海竜を退治しており、城を攻められたときに守りに来られなかった。常にネプチューン号にあり、陸に上がれない制約を受けている。陸で用事あるときは、航海士ジム・ホーキンスが赴く。
ロソンブラ一族
暗殺・諜報業を営む一族。拠点はカスカータ村。危険視したダン・ディオードの軍勢によって滅ぼされたと言われているが、策師ローガン・セコイアの陰謀、さらにその背後には秘密結社パンドラの意向があった。一族が離散したことにより、諜報網が寸断されてしまう。なお、一族の精鋭は、カオスランキングNo.1-No.48と番号を付けられる。
タツマキ、40歳、男、
ロソンブラ一族の生き残り。ネーレ（PC4）と合流し、情報収集面でPCたちを大いに支えた。カオスランキングNo.9。イメージは牧冬吉さん、白影でござる。
”黒き流れ星”シモーヌ・ロシウム、17歳、女
表向きは花屋の娘。黒騎士の妹であり、死を看取って意志を継いだ。
シフド・ライ、18歳、男
大剣使いの若者。聖印も混沌核も持たない普通の人間だったが、PCと共にマイオス村を救った。その後は青年団の中心的存在となって、PCたちが留守にする首都を守り続けた。当初は偽ロードだったが、やがて邪紋使いになった。
＃なお、名前の由来は船+三。
シンシア、18歳、女
マイオス村の村長の娘。村を救う依頼をするため町に出てきて、PCたちと出会う。グラスヴァール（PC1）の思わせぶりな態度に振り回された、ある意味悲劇の少女。
◆アントリア子爵領
ダン・ディオード、29歳、男、ロード
妻を倒してアントリア子爵の聖印を奪い、この地に戦乱を起こした。清貧・公平・革新的な政策を行う。詳細はルールブック2参照。
ローガン・セコイア、27歳、男、メイジ
勝利することを至上とする魔法師で策士。非公式ではあるが、秘密結社パンドラともつながりがある。
ディオードの部下、七剣騎（セブンソード）
400年前の英雄が7人の騎士と協力して大毒竜を倒した故事にのっとり、ブレトランド統一に7人の精鋭が必要と考えて、臣下に集めている。第１話時点でヴェルトニー卿、ニーナ・ヴェルギス将軍、バラム・ミルドレッド、クライス・アストン、餓狼の騎士ヒュラムの5人。PCを加えようと勧誘していた。
クロヴィス
七剣騎で一番の小物。カスカータ村を滅ぼした指揮官で第１話オープニングでネーレ（PC4）に殺される。
クライス・アストン、19歳、男
奇妙な予言を受けた騎士。七剣騎の筆頭であり、有事にはダン・ディオードの代理を務めると言われている。
餓狼の騎士ヒュラム、27歳、男
過去に犯した罪により顔を奪われ、狼の仮面を常時着けている。汚れ仕事を厭わない。
サイレント・サムライ、70歳?、男
混沌投影体。大毒龍ヴァレフスに対する決戦兵器として地球より召喚された。「5万回斬られた男」と呼ばれる実力者。アーティファクト「翼の靴」を装備し、飛行状態で敵を斬る。
錬金術師オーガスタ
悪徳の町エルバのロードに仕える魔法師。禁断の魔術に手を染めて魔法師協会の監獄に捕らえられていたが、秘密結社の手引きにより脱走し、この地に来た。邪紋使いを「対軍存在」にする強化実験などを行っている。エルバ奪還後に処刑された。なお、部下の科学者フラナガンは亡命してPCに協力するようになった。
◆ヴァレフール伯爵領
ブラギス・インサルンド、56歳、男
ヴァレフール伯爵。元はブレトランド小大陸の最大勢力。保守派。 （伯爵と3人の子供は公式設定）
ワトホート・インサルンド、29歳、男
インサルンド家の長子。聡明だが病弱。
トイバル・インサルンド、26歳、男
インサルンド家の次男。無骨な武人タイプ。
ヴェラ・インサルンド、22歳、女
妾腹の娘。実力はあるが、政治的立場が弱く後ろ盾を欲していた。
ガストン・ルガード、47歳、男
400年前に龍を退治した7人の騎士の子孫で、サリクス領主。アーノス（PC5）の父親。
ニルス・ルガード、15歳、男
ロードの資質が無く邪紋使いになった兄アーノス（PC5）に代わってルガード家を継ぐ予定だったのだが・・・。
◆その他
大毒龍ヴァレフス
400年前までこの地にいた混沌投影体の龍。英雄と7人の騎士によって倒された。その毒は大地を汚染し、人間を不治の病にすると言われている。
ローレン・フラドナーグ、40歳、男
魔法師協会ブレトランド支部長。各勢力に対して中立的。
ライザ、年齢不詳、女
秘密結社パンドラに所属する闇魔法師。混沌の大毒龍復活のために暗躍していた。欲望を持つ人間に協力的で、闇アーティファクトを貸与してくれる。