第３話「逆襲のグラスヴァール」
■首都問題ふたたび
　前回、エルバ奪還を果たし、かつての任地を回復したグラスヴァール。商人に「エルバを無事回復致しましたことですし、ここに首都を置けますなあ」と言われるが、 シンシアとの「マイオスの村を離れない」という約束を大事にするグラスヴァールは、首都はエルバではなくマイオスの村に置くと宣言する。
＃実際には戦場に出ているので、マイオス村を留守にしてばかりいた。首都と言う名目でなく人との縁を求めるシンシアとはすれ違い。これが悲劇の伏線だった。

■海賊シルバーの試練
　エルバ奪還を果たした今、次に為すべきは首都ダーンダルク城奪還であるがそれには色々と戦力が不足している。そこで、かつてのトランガーヌ四天王のうち2人、海賊キャプテン・シルバーと、現在は呪われた島で修行中の拳聖マスター・ペガサスの助力を得ようと考えた。航海士ジム・ホーキンスに案内してもらいキャプテン・シルバーの乗船であるネプチューン号へと乗り込み、まずはキャプテン・シルバーと対談することになった。キャプテン・シルバーは「父親のコネで力を貸してもらえると思ったら大間違いだ。力を見せてみろ」と言い、海龍退治に向かう。海龍に遭遇すると、ノイが艦載砲で見事に海龍をふっ飛ばした。それを見たキャプテン・シルバーはノイの実力を認めて、知り合いから預かっていた「与一の弓」をノイに譲った。そして、話を聞いてくれる態勢になった。グラスヴァールが「これからの私を見てください。それでもって私を認めさせましょう」と言うと、キャプテン・シルバーはひとまずの協力を約束してくれる。

■混沌の島
　ネプチューン号で呪われた島へ送ってもらい、拳聖マスター・ペガサスを探すことになる。この島は時空が歪んでいたり、地割れがあったり、竜が咆哮していたり、謎の果物があったりと、様々な困難があったが、無事に出会うことに成功した。マスター・ペガサスもまた、助力を乞うグラスヴァールに「お前がその野望を果たすに足るか見せてみろ」と問いかけ、一対一の勝負をすることになる。グラスヴァールは惜しくも敗北してしまうが、彼の一撃に感服したマスター・ペガサスは、グラスヴァールにこう問いかける。「ロードにとって最も大切な能力は何だ」「それは人から信頼を得る力だと私は思います」「お前の信念はなんだ」「父から国を強くするよう教えられた。恨みを晴らすだけでは意味が無い。私は統一を果たしたい」このグラスヴァールの言葉を認め、マスター・ペガサスは協力を約束してくれる。

　だが、今のままでは勝てないという。ロードとしてのさらなる力「フラッグ」を得なければ戦争に勝てないと指摘する。グラスヴァールたちは3日間特訓した。途中、混沌投影体の地球人サッカー選手から「ボールは友達」を教わるなどハプニングもあったが、無事にグラスヴァールは力に寄って覇を唱える、理想を実現するという信念を具現化したフラッグ「ヘタイロイ」を扱えるようになった。去り際に、超回復アイテム仙豆を4粒お土産にもらって、PCたちは島を後にする。

■決戦
　元四天王の2人から協力を約束してもらいエルバに戻った一行の前に、偵察に出ていたタツマキが帰ってきた。タツマキには赤い矢が刺さっており、間違いなく元四天王紅の射手ラクサースに射たれたと証言する。エルバの街に残された錬金術師の研究所を調べたところ、邪紋使い（アーティスト）を強制的にロードに従わせるアイテム「ブラックギアス」が開発されていたことがわかり、ラクサースはこれを付けられてしまったのだろうとPCたちは考えた。タツマキの情報から、ダーンダルク城には大工房同盟から派遣された白狼騎士団、それを指揮するニーナ将軍、フレアの腐れ縁の時空魔法師ルナ、現在首都を治めている敵のロード、ヴェルトニー卿がいることもわかる。
　タツマキの情報を元に首都攻略戦の計画を立て、いよいよ実行の日がやってきた。

　表で名乗りを上げ挑発するグラスヴァールに対し、その聖印力低しとみた（グラスヴァールの達成値が低かった）ニーナ将軍は「こんな若造ごとき私一人で十分。ヴェルトニー卿は見ているがいい」と兵を率いて出陣してくる。作戦通り、おびき出しに成功した。まずはノイの射た矢がブラックギアスを破壊し、ラクサースを解放する。 互いの専門、元素魔法と時空魔法が優れていると主張する魔法師フレアとルナの対決は「俺は仲間を信じている！（666のクリティカル！）」と言いながらネーレを巻き込んでファイアボールを撃ったフレアの勝利。

■戦後の外交
　無事に勝利したグラスヴァール軍は敵将を全て捕らえた。捕虜の聖印を奪い、情報を聞き出した後に釈放した。こうして首都ダーンダルク城奪還は成った。だが、グラスヴァールのこだわりにより首都と認定されないのであった。約束とおりに奪還したということで、ヴァレフール伯爵と同盟を結ぶべくヴァレフール伯爵領へと向かう。
　同盟＝政略結婚という申し出に、グラスヴァールは第１話ヒロインのシンシアを気にして固辞しているかに見えたが、アーノスたちが誤解を解くと、グラスヴァールは快諾した。上から目線で話をもちかけられたと勘違いしたようだ。実際には国力の差から言って、対等な同盟は難しい。政略結婚だけが唯一、対等な関係を保持して同盟できると言えよう。伯爵の長女ヴェラは、グラスヴァールの可能性に賭けたらしい。

【幕間】
暗躍する秘密結社パンドラがグラスヴァール子爵に注目し始めていた。
「小物のうちは放置しておりましたが、なかなかに面白い素材」
「しかし、トランガーヌ子爵家とヴァレフール伯爵家の婚姻同盟は許せませんな」
「そうすると、またアレをやるのですか。愛し合う二人の仲を引き裂くとはお人が悪い」
「古来より”くたばっちまえ、アーメン”と言われる手段ですよ」
「この地に混沌を広めるために！」
「オリンポス界の神に仕える黄金鎧の闘士を模した邪紋使いも参戦するやもしれん」
「あの、光速の・・・。射手座の戦士」

【トレーラー】
オルガンの音が静かに流れて、結婚式が始まる。だが、この婚姻＝同盟に反感を持つ者もいた。この地で結婚式といえば「大講堂の惨劇」の記憶も新しい。嫌な予感が的中し、悲劇は繰り返されるのだろうか。龍殺しの英雄の子孫に危機が迫る。勇者よ、急げ。
グランクレストRPGキャンペーン第4話「ウエディング・ベル」
　混沌（カオス）を治め、聖印（クレスト）に至れ。ロード達の修羅場が見れるぞ。