登場人物

【プレイヤーキャラクター（PC）紹介】

『ジャナストラ冒険ガイド』にはこうある。
湾岸都市ウィスタリアは、ジャナストラ大陸北東部のカラカヤ連邦の東、沿岸部に位置している。人口約５万人、伝統文化の観光と海上交易を主産業とする。その土地柄、海外からの来訪者も珍しくはない。少数民族が混在するカラカヤ連邦の中でも比較的移民率が高い。また、沖合には水竜マハノチの姿が見られることもある。

月光の導きか、混沌の謀略か、それとも運命の呪いなのか。さまざまな理由により、この土地に４人の来訪者がやって来た。

PC1：テツ（牧村徹平）、24歳男性、ジェスタ入信者（PL：灰月）
地球人、京都出身。高校を出てすぐカメラマンになった。社会正義を追い求めていたが、社会の暗部を見て精神的に追い詰められ、自分を追い込むように戦場カメラマンへと進んだ。戦場の中で現地民ゲリラに情報を流したところ、それによって虐殺的戦闘を引き起こしてしまい、そのことに今でも罪悪感を抱いている。2年前、砲撃から他人を守って爆発に巻き込まれ、異世界へ転移した。気がついたときには、ジェスタ神殿長タツミに助けられてベッドの上にいた。その恩返しを兼ねてジェスタ神殿で働いている。自分がこの世界に来たのは何か意味があるはずだと考え、それを日々探している。
「悪しき運命」により自分が原因で不幸な展開になる。それに罪悪感を抱いている。

※プレイヤーは、熱き新入生。2005年の新入会員の中で最も熱いハートを持つ。変身物語に対する知識も深く、可能性の楽しみな後輩である。

PC2：ガント、27歳男性、ペローマ高司祭（PL：閉じ込めの壷）
カラカヤ連邦の商都ケラススの出身。幼い頃に両親を目の前で殺された。その後、事件の記憶は忘れていた。首都アレストイの親戚に引き取られ、学問の道を進んでいた。幼い頃の記憶を思い出して、自分の力を生かして犯罪者をつかまえるため鑑識と法医学の道へと進んだ。性格は冷淡でいつもまじめ。ユーモアが通じない。
「封印の破壊者」という運命を持ち、さまざまな意味で鍵を持つ存在だということが後になって判明した。

※プレイヤーは、思慮深き新入生。主人公よりも支援系を好む理論派。溺れる策士にならなければ良いのだが。ミステリ好きの特徴をどこまで生かせるか。

PC3：“まな板割り”のゾルム、32歳男性、リャノ入信者（PL：DAWN）
グラダス半島スティニア高地王国の山奥の出身。村はじまって以来の天才料理人と言われていた。出稼ぎで鬼面都市バドッカに行った際に、南方伝来のスパイシーな料理を食べて衝撃を受ける。そのまま南洋探検隊に志願するが、航海の途中に水龍「片牙（かたきば）」にあって遭難。湾岸都市ウィスタリア近くの浜辺に流れ着く。今は北方料理の店を開いている。留守にすることも多いが、弟子ハスパロと給仕ミパが切り盛りしている。ゴーカイで無骨な男。
運命は「龍の血」の特殊な力で、怪力を発揮できる。

※プレイヤーは、賢き会長。豪快なロールプレイと、緻密なプレイヤー思考を得意とする。そのアイデアや機転に何度も助けられた。

PC4：ティール、20歳男性、シャストア神官（PL：蟻人）
シェイパー帝国の奴隷出身。奴隷仲間と助け合って暮らしていた。ある日、仲間と共に帝国の騎士ベレンに呼び出されて「血が必要なのだ」の一言の下に斬られていく。親友の犠牲のなか、必死の覚悟で周囲の兵士を斬って逃亡した。その際に致命傷を負っていた親友に魔剣の囁きのまま止めを刺してしまったことを気に病んでいる。今はウィスタリアに居ついている。普段は陽気なシャストア神官を演じている。一人でいると絶望的な気持ちになるため複数人でいることを好むが、必要以上に親しくすることに恐怖を抱いている。
呪われた魔剣「赤の黒剣」を所持している。

※プレイヤーは、迅き四回生。決断と行動の早さで皆をリードする。好きなシステムは『ヒーローウォーズ』で、哲学専攻の好漢。若さに似合わず、バイストン・ウェルの物語を知っており、富野成分が多い。

この４人が組んで「神殿間協力事業員」いわゆる「助け人」として活動している。湾岸都市ウィスタリアにいる７つのチームの中でも指折りの実力派チームだ。

【主要な登場人物（NPC）】

■ルナル世界の人たち

アイザック
ペローマ高司祭で、ガントの師匠。貪欲に知識を求めて、遠く異世界まで旅することもある。地球を経てセラエノへ旅立った。『キタブ＝アル・アジフ』原本を所持し、カラカヤ連邦語に翻訳した写本をガントへ手渡した。実のところ、自らの手で犯した罪は魔導書の着服のみである。

おやっさん（アキジ、本名：滝二郎）
湾岸都市ウィスタリアの「助け人」をまとめるガヤン高司祭。実は、飛行機事故に巻き込まれてルナル世界に来た地球人。柔道のメダリスト。日本には外交官の兄と自衛官の弟がいる。

“黒き四つ腕”ベレン
シェイパー帝国の騎士。ティールに魔剣を奪われ、それを取り戻すために探索していた。 本来はカブトムシ人間、蟻人間、他の形態に変身することができるのだが、魔剣で斬られた際に何らかの不都合が生じ、人間形態のみで行動していた。

「夢の狩人」３人組
アルリアナ高司祭ナスターシャ、サリカ神官ライサンダー、タマット入信者ヘルスラッシャーの３人組。ガヤン信者と称するナーブを同行している。「次なる色彩」を追っていたチェイサーであり、騎士ベレンの部下だった。爬虫類人間から奪った亀型時空移動船で異世界へ移動することができ、いつもPCの先回りをしている。

「探し屋チャーリー」
ガヤン入信者ディック、タマット神官早足テッド、サリカ神官バルバラ、アルリアナ信者 レイチェルの４人組。シティアドベンチャー、特に人探しを得意とするチーム。悪魔事件に関わって壊滅した。女性2人はティールの魔剣に殺されてしまった。

フィリップ・モーリタス
オータネス湖王国出身。鬼面都市バドッカで開催された料理大会「鬼面杯」でゾルムと引き分けたライバル。新たな料理を求めて、やって来た。

ミパ
謎の少女。ゾルムに好意を持つ「山海の恵み」亭のウェイトレス。言葉を喋れない。かつてゾルムが遭難した際に助け、再会するために都市へやって来た。変身するとか、テレパシー能力を持つとかいう噂もあるが、秘密は喋らない。

■地球の人たち?

牧村麗子
テツの妹。洛北大学農学部３回生、オカルト研究会に所属し、神話知識に通じている。洛北大学のコネクションを利用して、孤立無援の兄たちを助けることもあった。

坂上さやか
高校時代のテツの同級生、元恋人。「京都日報」記者で、新興宗教へ潜入取材していて、テツと再会することになる。

“聖母”シャクティ（本名：花村リン）
「真実の光」教団の教祖。高校時代のテツの同級生。元恋人と言うが、勝手な思い込みである。テツの生存を感知して新興宗教を起こした。「次なる色彩」の力を得て、癒しの奇跡を使える。

翼人レン（日本人名：高城蓮）
銀の月の風の神を信仰する、ルナル世界からの難民。「真実の光」教団を使って召喚儀式を企んでいた。ナイ様という謎の人物に援助を受けていたのだが・・・。

御影冬虎
筋骨逞しい好漢。宇宙人関連の案件も扱ったことのある弁護士。オカルト研究会の出身で、そのコネでテツたちを助けることになる。

龍川恭一郎
洛北大学文学部助教授（日本史）。学生時代は冬虎と龍虎コンビを組んで怪事件探索の前衛を担当していたらしい。怪異に関する知識を生かして、特殊部隊GURPSの調査班に協力している。